パッチ8.4について : Faker「ライズ、カシオペアは良くなるだろう...ゾーイはもう使われないだろう。」
以下はInven Glabalの"Faker on 8.4 Update: "Ryze, Cassiopeia will be better... Zoe won't be used much anymore.""の翻訳になります。
記事中の画像はすべて公式ページから引用したものです。
頻繁にアップデートを行うとプレイヤーに混乱が生じることもありますが、適切なアップデートは喝采を浴びます。LoLのアップデートはたいてい後者に近いです。ユーザーに喜びをもたらすものが小さくなった時に大きなアップデートがもたらされます。もちろん、すべての新しい変更に適応にするためには時間が必要ではありますが、その変更が努力する価値がある場合、アップデートは常に歓迎されます。
パッチ8.4のアップデートはルーンシステムのアップデート以来初めての大規模アップデートです。このパッチでは、すべてのミッドレーンのAPチャンピオンのアイテムビルドが変更されました。APチャンピオンの1stコアアイテムの1つだった「モレロノミコン」の変更に伴って、ビルドは多様化しています。
最も注目すべき変更は「アークエンジェルスタッフ」です。アークエンジェルスタッフは、序盤に女神の涙を作るチャンピオンによってしばしば使われます。アークエンジェルスタッフのビルドとステータスが変更されたことによって、ライズとカシオペアの評価が大幅に上がりました。
一方で、高いダメージを唐突に出しDPSチャンピオンたちを消し去ってしまうゾーイは、いくつものナーフを受け、OPチャンピオンから落ちてしまいました。このコラムではパッチ8.4のアップデートで最も影響を受けたライズ、カシオペア、ゾーイについて、このアップデートに関するプロプレイヤーの考えを聞きながら見ていきたいと思います。
パッチ8.4のアップデートの最大の受益者：ライズ
ライズは強力なCCを持ち、チームファイト向けのスキルセットを持っています。多くの様々な大会で非常に頻繁にピックされるチャンピオンです。ルーンの再構成後では、天啓と魔導のルーンとの彼のシナジーは際立っていました。
2018年のLCKスプリングスプリットでは、ライズは92.5%のゲームでピック/バンされ、58.8%の勝率を誇っています。パッチ8.3の後、ストップウォッチとアルティメットでの逃げコンボは削除され勝率は少し下がりました。しかし、このチャンピオン自体が非常に強いと多くの人は言います。
新しいアップデートにともなって、ライズは今や背中に翼を付けている状態です。アークエンジェルスタッフは10%（訳注：アイテムのパッシブと合わせて20%）のクールダウン短縮を持つので、他のクールダウン短縮アイテムを買う必要がありません。アークエンジェルスタッフだけでライズはクールダウン短縮とマナの両方を獲得できます。
加えて、ライズがアークエンジェルスタッフを1stコアアイテムに選んだ時、ゲームの序盤においてのダメージ不足が解消されます。これはアークエンジェルスタッフのビルドに「ロストチャプター」が加わったためです。
PBEのパッチ8.5ではEのフラックスのダメージが減らされ、ポータルワープのクールダウンが増加しています。しかし、大会でもうすぐ使用されるパッチ8.4においては、ライズはレッドサイドのマストバンになるでしょう。
※プロゲーマーはライズについてどう思う？
我々はLCKのミッドレーナーたちにパッチ8.4のアップデートについて尋ねました。彼らのほとんどがライズがとても強くなったことに同意しました。
Lee "Faker" Sang-hyeok：アークエンジェルスタッフのお陰でライズは随分良くなった。他のチャンピオンにも若干の変更があると思う。
Lee "Kuro" Seo-haeng：新しいAPアイテムがたくさんあるのでクールダウン短縮を得るための選択肢が増えた。ミッドレーナーとしては、アイテムビルドの選択肢が広がって本当に嬉しい。
Kang "Tempt" Myung-gu：ライズはこのアップデートでピックのより良い選択肢になった。
An "Ian" Jun-hyeong：このアップデートでライズはとても良くなった。明らかに1stティアのチャンピオンだ。
アイテムのアップデートと「冷静沈着」ルーンによって強化：カシオペア
女神の涙を使用するミッドレーンのAPチャンピオンのカシオペアも、パッチ8.4のアップデートで恩恵を受けたチャンピオンの1人です。カシオペアはモビリティの不足とチャンピオンのパッシブの弱さのためにメタチャンピオンではありませんでした。しかし、カシオペアにとって都合のいい様々なAPアイテムの追加によって、頻繁に見ることになるかもしれません。
ライズと同じように、カシオペアがアークエンジェルスタッフを1stコアアイテムに選んだ場合、ダメージが増加し、マナとクールダウン短縮を得ます。変更された「ライアンドリーの仮面」はカシオペアのダメージを増加させるので、2ndコアアイテムとして優れています。また「スペルバインダー」は増加APと増加移動速度で彼女を助けてくれます。そのためカシオペアは集団戦でさらに活躍できるようになりました。
ルーンのお陰でカシオペアの評価は更に上がりました。他のルーンがより魅力的だったため、「冷静沈着」ルーンはあまり選択されませんでした。しかし序盤にマナ不足になるチャンピオンにとって冷静沈着が良いことがわかったので、選択されていることが多くなっています。
カシオペアは「ツインファング」で敵を倒した時にマナを獲得します。もし冷静沈着がアクティブになっている間にツインファングでミニオンを倒せば、最大マナまで回復するのは本当に容易いです。つまりカシオペアはレベルが上がる時、さらにもっと積極時にプレイできるということです。
もちろん、彼女の弱点の1つはガンクにとても弱いということですが、その弱みを彼女の強みは十分かき消すことができると多くの人は言います。そのため、パッチ8.4でさらにカシオペアを見ることになるだろうと予測します。TemptとFakerはカシオペアが良くなったことを否定しませんでした。
Tempt：カシオペアは今や大会でピックされるかもしれないチャンピオンだ。
Faker：アークエンジェルスタッフのおかげで、カシオペアも良くなった。
ミッドレーンのビッグ4の輝りと陰り、誰が次のビッグ4になるだろうか？
LoLのパッチ8.3では、最もピック/バンされたミッドレーンのチャンピオンはライズ、アジール、ゾーイ、ガリオでした。これらのチャンピオンはどんなチーム構成にもあっているため「ビッグ4」と呼ばれています。しかし、パッチ8.4のアップデートでゾーイが落ちました。「パドルスター」のダメージが厳しくナーフされたため、チームファイトの間に甚大なダメージを与えることは不可能になりました。
アジールとガリオはトップティアにとどまるでしょう。彼らは直接的なナーフを避けることができ、アイテム選択の影響もほとんど受けませんでした。 ミッドレーナーたちはゾーイ、ライズ、ガリオ、アジールについての考えを述べました。
Faker：アイテムのアップデートのためにすべてのチャンピオンが変更された。ゾーイはもう使われないと思う。
Kuro：自分でゾーイをプレイしたが、もう使われることはないと思う。
Tempt：アジールとガリオはパッチ8.4のアップデートの影響をあまり受けていないので、おそらくプロシーンに出続けるが、ゾーイはナーフのせいで見ることはなくなると思う。
Ian：アジールとガリオはまだ優秀なチャンピオンだ。ゾーイはもはやレーンクリアを行えないので使うことはできないと思う。
そうするとゾーイのポジションをどのチャンピオンがとるのでしょうか？候補はたくさんいますが、今のところ最も強力なのはタリヤです。彼女はLCKのラウンド2において6勝1敗で、最近の試合で最高の記録を持つチャンピオンの一人です。時には、ビッグ4のチャンピオンを抑えてピックされたこともあります。
タリヤは相手のDPSチャンピオンに大きなプレッシャーをかけることができ、アルティメットを使って安全なオブジェクトの獲得を補助できるすばらしいローミングチャンピオンです。レーンをプッシュする能力も持っているので、相手のミッドレーナーよりも先に動くことができます。
他の候補としてはコーキ、マルザハール、ヴィクターがあげられ、彼らはレイトゲームで非常に強力です。パッチ8.4でどのチャンピオンがトップに躍り出るかはとても興味深いことでしょう。
